むかしむかし。

広島から東京に転勤して来て、
アー写ってなんですか?」
って聞いて、ハナで笑われてた時代から、
もう15年ぐらいは経っちゃってるわけで。
20代後半で、
けんかっ早くて、手に負えない若者でした。
さくねぇからは、暴れん坊のくまちゃんと呼ばれ、
かわいがってもらってた(と思う)。
誰にでも噛みついてたんで、
みんなにうざがられてましたが、
なんだかんだ言って、和気あいあいとしたもんでしたね。
それは、なんでかって言うと、
「嫌いなやつ」はいるんだけど、
「信用できないやつ」はいなかったからだな、
ってさっき気が付いたんだ。
少なくても、身近にはいなかった。
俺が気づかなかっただけかな?
嫌いどうしで助け合っちゃうなんて事がよくあった。
だからかなぁ、
ついつい、そんなふうに人と付き合っていけると思っちゃうんだけど、
どうやら、そうも行かないみたいね。
国が違えば、
平気で戦争始めて、人を殺しちゃうようなやつらが、
小さな領土を守るために必死だよ。
それを端で見てる俺は無力なおっさんでしかないわけだけど、
あきらめるのも違うよね?
やっと、そう思えるようになってきたなぁ。


この歳になるまで、
こういう気持ちで、
つまり、なんていうか、どこか無垢なままで、
人と関われて来れたってことは、
ほんとに素敵なことだ、と思っちゃった。
こういう気持ちでいさせてくれた、
俺のことを見守ってくれたり、助けてくれたりしてくれた、
たくさんの人達に感謝、感謝です。
人生の後半にまだまだ、素敵な出会いがありますように。